「Javaメインで数年開発してきたけど、転職市場でどれくらい評価されるの?」
「受託常駐はもうコリゴリ。自社サービスでJava使っている企業、求人を知りたいな・・・」
あなたはJavaで開発をしてきて、こんな疑問はありませんか?
こんにちは!
東証一部IT企業でエンジニア&面接官をしているユウです。
Javaは書きやすく癖がなくて、フレームワークも充実してる良い言語ですよね。
使っている人が多い分、転職に関して悩んでいる方も多いなぁと面接をしていてシミジミ感じます。
この記事では、面接官である私がJavaプログラマのあなたに効果的な転職テクニックを紹介します。
そのためこの記事を最後まで読めば、これらの疑問がハッキリ解決!
- Javaの転職市場・市場価値
- 面接・書類でのJavaアピール方法
- Java使い狙い目の優良自社サービス企業
それではどうぞ!
Javaの転職市場・市場価値
Javaの転職市場・市場価値を紹介する前にJavaの特徴について軽く振り返りましょう。
大きな特徴としては下記3つ。
- OOPで大規模開発に向いている
- ドキュメントが多く学びやすい
- Web開発、Android開発など多用途
これが、求人数・平均年収・市場価値と密接に結びついてきます。
Javaの求人数と平均年収
言語 | 平均年収 | 求人数 |
---|---|---|
Java | 499万円 | 56,753 |
PHP | 538万円 | 23,735 |
Ruby | 606万円 | 11,694 |
Python | 651万円 | 9,175 |
(株)ビズリーチ「プログラム言語と求人・平均年収」より引用
56,753件と圧倒的にJavaの求人数が多いのがわかると思います。
これは先ほどあげた特徴①「Web開発、Android開発など多用途」によるもので、多用途で使われるので転職市場でも重宝され、すべてのコンピューター言語において一番多い求人数です。
求人エリアも東京や大阪、名古屋など地方問わず多く、フリーランス向けに在宅での求人も豊富です。
逆にJava求人の平均年収を見ると499万円で、Ruby・Pythonなどに比べて低い状況。
これは特徴②「ドキュメントが多く学びやすい」に関連します。
Javaは大学生やプログラミングスクールでも最初に習う言語であり、出来る人は多いです。低年収の求人から高年収の案件まで幅広くあります。
その時の実力に応じて適切な給料をもらえる会社に居ないと、入社時の実力のまま低賃金に据え置いて現在の市場価値に照らし合わせて評価しない企業もあるので注意が必要。
そんな評価体制の会社はスキル付けたらすぐ転職するのがオススメ。
面接・書類でのJavaアピール方法
Javaメインで開発された方の「面接・書類でのJavaアピール方法は」以下です。
一つ目の「中規模以上の開発経験」が無いと、それ以下のアピールポイントを伝えても信頼性が低くなるので注意が必要です。
- 中規模以上の開発経験
- 最適なフレームワークの選定
- 技術的なリーダー経験
- そのほかの技術・知識
資格ではJava SE8 Goldまで取っていれば、言語理解はしっかりしていると面接官は思っていますが、資格よりは実務経験を重視します。
Silver、Bronzeではプラス評価ではなく、Gold取得で実務を伴っているとプラス評価になります。
持っていない方は敢えて資格をとる必要はなく、これから紹介する実務経験を履歴書で上手にアピールするのがオススメ。
中規模以上の開発経験
チームの合計工数でもよいので50人日程度の開発案件をこなしていれば、評価されます。
中規模以上の開発経験がある方は「最適なフレームワークの選定」「リーダー経験」など他のアピールポイントで更に差別化をはかりましょう。
小規模案件しか開発経験ない方
10人日以下の案件しかやったことが無い方は、今の会社で経験を積むのが先。
中規模案件以上を担当できる人材になるのがオススメ。そのあとに転職活動した方が市場価値があがり、よい企業に転職しやすいです。
「どんなに経験積んでもうちの会社は小さい案件しか回ってこないよ・・・」という方は、即転職を。
ずっとその会社に居ても大きい経験は積めないのであれば、歳をとる度に転職が不利です。
経験が少ない方は、自分の家で半年程かけてサイト開発をして経験を積み、そこで学んだことを履歴書にも混ぜ込むのがオススメ。GitHubにソース公開するのもよいです。
転職エージェント「レバテックキャリア」は日本で唯一GitHub(ソースコード)の確認をしてくれます。こういったサービスを使って履歴書・GitHubをブラッシュアップしてアピールしていきましょう。
面接官は自宅でも開発している技術的好奇心が高い方を非常に高く評価しています。
今の会社で中規模以上の開発経験がない場合は、自宅開発でスキル・経験を積みましょう。
資格取得は殆ど評価していないので、資格の勉強をするくらいなら実務を家でもやるのがオススメ。
最適なフレームワークの選定
Javaには「Struts」「Spring」「Play」等さまざまなフレームワークが存在しますね。
面接では「そのフレームワークの選定は誰で、どういう理由で選びましたか?」と質問することが多いので覚えておいてください。
「このフレームワークを選んだの私で、XXフレームワークと同機能ですが、軽くて必要十分な機能を満たせるので△△フレームワークを選びました。」とスムーズに答えることが出来ると高評価。かなりのアピールに。
「いやいや、また選べる立場ではないよ・・レガシーのシステムから引きずられて仕方ないんだよ・・」というJavaプログラマも居るかもしれません、苦しい状況にいるのはわかります。
そのような場合は「先輩にフレームワーク選定では進言しました。理由は~~です。」などアピールできる方法があります。
このようなプラス転換するテクニックを覚えるためにも、転職エージェントの書類チェックを使うのはよいです。エンジニア転職では自力応募はオススメしません。
特にIT専門エージェントがこのような対策がしっかりしており、面接した中だとレバテックキャリア、@Typeから紹介される方は、内定率が高く面接・書類対策がされているなと感じます。
技術的なリーダー経験
独力で開発できるのは第一のステップです。これは~27歳位までの方ならアピールになります。
しかし、システム開発は基本的にチームで行います。Javaプログラマとしてのあなたの力だけでなく、チームとしてどう機能するかを面接官は見ています。なのでチームリーダーの経験が非常に重要視されます。
- 「フレームワークの選定でイニシアチブをとった。」
- 「進捗遅れそうなメンバーをフォローした。(どうやってか理由も用意しておくとよいです)」
- 「プロジェクトのデザインパターンの選定した(その理由も)」
これらがあるとプラス評価。更に若ければすぐにでも欲しい人材となります。
自分にリーダー経験があるなら、必ずアピールしましょう。
リーダーでは無くても、後輩や新人教育など軽く教えた経験があればそれも立派にアピールできるポイント。
育成経験があることはプラス評価に繋がるので、書類・面接では伝えるようにしましょう。
そのほかの技術・知識
ここまでで十分差別化出来ていると思いますが、更にダメ押し出来るのが業界知識や専門的な技術です。
- データベース・クエリチューニング
- 高負荷での処理
- ログイン周り実装
- セキュリティ周りの実装
- 金融、製造、医療など専門分野の業務知識
これらの知識がある人は転職市場で各企業が欲しがる人材です。
私が面接で不採用にするパターンで多いのが、コードはそれなりに書けるけど、データベース周りがまったく出来ていない方。
理由を聞くと「データベース・クエリチューニングは別部署が担当しています。」・・・これは、非常にもったいないです。
どれだけコードがかけても、データベースを扱う企業ではDB設計、クエリチューニングできない人材は取りづらいです。
あなたがデータベースを触れない部署にいるなら、「データベース部署に異動して実績を積むようにする」「自宅学習をする」「思い切って転職をする」どれかをする必要があります。
いやいや、データベースの実績無いと転職できなんじゃ・・・と思われたもしれません。たしかに受かりにくいのですが「自宅学習をする」実績の見せ方で高年収の優良企業にも入社できるチャンスはあります。
「自宅学習するなら資格取得より実務(開発)が大事。」とお伝えしましたが、「データベーススペシャリスト」「情報セキュリティスペシャリスト」の資格は別格。
DB経験がないけど、転職希望の企業がDB使っているなら「データベーススペシャリスト」を取得しておくと「DBの実務はないけど問題ない」とプラス評価に繋がります。
ログイン周りの実装に詳しい、高負荷でもさばける実装した等はプラス評価です。必ず書類に明記して、面接でも伝えるようにしましょう。
私はまだ3年目なのでリーダー経験もないし、データベースも簡単なSQL書けるだけで技術的にも低いで困っています・・・
「Javaと似た言語なら実務未経験でも転職できるのかな・・・」
はい。C#,Rubyなどの類似言語は実務未経験でも転職できます。
面接官はJavaが出来ればOOP理解してるので、問題なく他言語でも通じると判断・採用しています。
実はC#,Rubyなどの類似言語まで広げて求人を探すとブルーオーシャンですよ。
Javaと類似の言語
- Ruby
- C#
これらが狙い目の言語です。Go言語も似ていますが、将来的にも有望で現在でも十分に求人が多いのはC#、Rubyです。
Javaは非常にライバルが多いです。Javaと似た言語にいくと途端にライバルが減るので、これが意外な狙い目言語。
転職ではJavaに相当こだわりがない限り、C#,Rubyあたりまで広げて活動するとよいです。
RubyはRuby on RailsでWeb開発をするのに適しており、食べログなど多くのIT企業で採択されています。Javaが分かる方ならスムーズに使えます。
C#は使っている企業が少ないと思われがちですが、実は多くのWebサイト・大規模システム開発で採用されています。特に海外・外資系企業では非常に多く使われており転職先も幅広いです。
では実際の企業を見ていきましょう。
私の会社も東証一部の人気IT企業ですが「Java、MySQL、負荷分散出来て・・・」と求人出しても、スキルセットがぴったりマッチした応募は少ないです。
他言語からの応募でも問題なく採用しています。
面接官は言語よりも「面接・書類でのJavaアピールポイント」に記述したような実績を重視しています。
Java・類似言語を使っている優良自社サービス企業
- Yahoo
- 楽天
- LINE
- ファンコミュニケーションズ
- KONAMI
- スクウェア・エニックス
多くの有名企業がJavaで開発しています。Google、YahooはすべてJavaではなくてJavaメインで他言語も使用。
人気がある企業ですが、高年収で福利厚生がしっかりしているYahooは中小企業・SIerからでも意外と入りやすいのでオススメです。先述した「面接・書類でのJavaアピールポイント」をしっかりおさえておけば大丈夫。
ファンコミュニケーションズ はJavaエンジニアが入社しやすい隠れた優良企業です。
またAndroidアプリもJavaで作られているので、多くの企業に応募できます。
しかし、すべての求人を見抜くのはムリです。転職エージェントを使って「Java+残業が少ない+高年収」などの条件からピックアップしてもらいましょう。
そこまで有名でなくても、残業少なくて高年収でスキルのつく会社は多いですよ。
類似言語を使っている自社サービス企業
- Microsoft(C#)
- 一休(C#)
- カカクコム(C#&Ruby)
- Gunosy(Ruby)
- クックパッド(Ruby)
そうそうたる企業がC#、Rubyで開発していますね。
他にもC#は業務系システムやゲーム系開発にも多く使われていて求人が多く、ライバルが少ないので狙い目。
Java使いには意外な転職先候補です。
転職を考えているなら、Javaのみで縛らずに他の言語の求人も見てみるのをオススメ。
他言語を覚えるとスキルの幅が広がるので、あなたの市場価値はさらに上がりますよ。
まとめ:Javaの市場価値は高いが年収には注意が必要
最後に「Java求人・転職」のまとめは以下になります。
- Javaの市場価値は高い
- 年収はピンキリで、ブラック企業では入社時の賃金据え置きが横行
- 転職でアピールできるのは資格よりも実務経験
- 意外な狙い目求人としてRuby、C#はアリ
私のぶっちゃけがお役に立てると幸いです。
転職ではJava人口が多い中どうやって差別化をしていくのかが、転職市場で市場価値を高めるポイントです。